全力カオス
前知識なしで森美術館で開かれている「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展に行った。お客さんは外国人が半分くらい。
エントランスではデジタル系の用語が掲出されている。空気は乾いてるけど、濡れた犬みたいな匂いがした。
機械が歩く動画を見る。CMに使われていそうな映像だった。
続いて、架空の人ごみ、思い出を描いたコーナー。
🧐AIって事実を練ってそれらしいものを作り出すのうまいよな
と思う。
陰鬱そうなアバターのチャットを眺める。現代アートらしく、抽象的な文字が並んでいる。
哲学性重視のゲームコーナー。バーチャルハグとか。実際にプレイできるようになっているけど、ゲームとして楽しんでいる人はあまりいなさそうだった。
最新のゲーム風映像に怖い感じのグルグルの文字が飾られた空間。映像はきれいだけど、空間としてはそこそこ不気味だった。
ドラマ風、韓国語の映像コーナー。バイクに乗っている動画だからか、ボソボソとしたナレーションのためか、気持ち悪くなってくる。
窓の外のくもった東京の街並みが、不安定なコンテンツ続きでつかれた脳を癒す。
ギリギリの夢のような映像が大画面で流れ続ける。高熱の時の薄い眠りが思い出される。
となりの部屋に行くカーテンから漏れる黄色い光にドキドキする。
入ってみると、オレンジの光が満ち溢れる空間で、半分溺れているような息苦しい映像が流れ続けている。
🫢これは、なにを感じればいいんだろうか
という顔でみんな退散して行く。私も何かの矯正プログラムに入れられたような息苦しい気持ちで退散した。
次の部屋は、氷が溶けるようなピカピカ音がゾワゾワするコーナー。温暖化を訴えてる?
失敗ゴジラのようなオブジェ。映像と音にすっかり疲れていたので、なんとなく安心する。
最後は、プレゼン資料の参考資料にありそうな、マシン系の歴史の図。これで展示は終わり。正直ほっとした。
まとめ
なんか気持ち悪いな、と思う展示が多かった。ただアートって気持ち悪くても別に駄作ではないので、悪口とは思わないでほしい。
岡本太郎は芸術に関して「きれいであってはならない」「心地よくあってはならない」と言ってるし、映画でも古典芸術でも不気味だったり気持ち悪いものは多い。
多分この気持ち悪さってコアが芸術的表現の中、AIでアウトプットする力が拡張されて、人の手を離れすぎたところに及んでいるからかと思う。これが知れただけでもまぁ、収穫かなと思った。
INFORMATION
「マシン・ラブ展」概要
◾️イベント名: マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート
◾️場所: 森美術館(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階)
◾️会期: 2025年2月13日(木)~6月8日(日)
◾️会場アクセス:
東京メトロ日比谷線「六本木駅」1C出口より徒歩3分(コンコース直結)
都営地下鉄大江戸線「六本木駅」3出口より徒歩6分
都営地下鉄大江戸線「麻布十番駅」7出口より徒歩9分
東京メトロ南北線「麻布十番駅」4出口より徒歩12分
◾️予算:
[平日]一般 2,000円(オンライン1,800円) / 学生(高校・大学生)1,400円(1,300円) / 子供(中学生以下)無料 / シニア(65歳以上)1,700円(1,500円)
[土・日・休日]一般 2,200円(2,000円) / 学生(高校・大学生)1,500円(1,400円) / 子供(中学生以下)無料 / シニア(65歳以上)1,900円(1,700円)
※音声ガイド付きチケットは+500円
◾️サイト: https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/machine_love/index.html