「プラダを着た悪魔」って好きな映画だけど
😧どうなの?
と思う場面がそこそこある。
あとラストシーンがよくわからなかったので考察してみた。
あらすじ
大学を卒業したばかりのジャーナリスト志望のアンディ・サックス(アン・ハサウェイ)は、ニューヨークで仕事を探す中、偶然ファッション誌「ランウェイ」の編集長ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のアシスタントとして採用される。
ミランダは業界で最も影響力のある人物だけど、厳格で冷酷な「悪魔」キャラ。アンディはファッションに無関心だったが、1年間の下積みと捉え、仕事の過酷さとミランダの無茶な要求に振り回されながら、徐々に仕事に適応し、華やかな世界に魅了されていく。
↓左がミランダで、右がアンディ。
しかし、仕事中心の生活は私生活を圧迫。恋人や友人との関係が悪化し、ミランダの右腕となる一方で自分の価値観を見失う。アンディはキャリアと自分らしさの間で葛藤していく。
どうなの?と思うこと
彼氏どうなの?
主人公の彼氏が善の象徴みたいになっているけど(気のせい?)、正直
😞早く別れればいいのに
と思っていた。
主人公は、夢の仕事の為に下積み的にハードな仕事に取り組んでいるものの、本人が過労で病んでいる訳でも、心身が疲弊しているわけでもなく、ひどく彼氏を蔑ろにしているわけでもないのに、
🙄君の仕事はくそだ
と言ったり終始呆れた感じの顔をしているので、自分が主人公だったらかなりイラつくだろうなと思った。
「ミランダ(上司)、極端すぎるわ」とは思うけど、ファッションも出版も哲学があって表面的なものではないんだから、自分の彼女がそこにはまったとして、
🙂↔️君は変わった
みたいにしたり顔で言ってくるのも
😡だからなんだ!
としか思えなかった。
全体を通して、主人公は、悪に染まることもなく、自分をバージョンアップさせてきた印象なので、彼氏はただ物理的にも心理的にも自分と距離が開いていくのが寂しかったんじゃないかと思った。(違うのかな?)
友達どうなの?
上司から主人公の携帯に電話をかかってきた時、笑いながら携帯をパスし合って主人公をからかうシーンには、
😡大人のすることかよ
とイラつき、イケメンのジャーナリストが主人公の頬にキスしたのを観て、自称親友の女子が
🤬あなたは誰?親友のアンディはどこ?
みたいなことをバキバキの目で言うシーンに、
😠アメリカだから頬にキスくらいするんじゃ? 親友なら言い分聞けよ
と思った。
友達も善の象徴っぽいけど、しっくり来なかった。
物を捨てるなよ
主人公のことは全然嫌いじゃないけど、物を粗末にしがちな部分はかなり嫌だった。
例えば有名なラストシーン、一悶着あった後にミランダが
☺️あなたは私と似てるわ
みたいに微妙な褒め方をしてきたのに対し、主人公が
😥まじか・・・
と思いつつ一緒に乗っていた車を出て、唐突に笑顔で携帯を噴水に捨てるシーンがあるけど、何よりもゴミを捨てないでほしいし、携帯自体まだ使えるものなので物を粗末にしすぎに感じた。
また、途中で上司に言われて頑張って用意したステーキを
😐いらない
と言われ怒ってお皿ごと流しに捨てるシーンもあるけど、ちょっとどうかと思う。気持ちはわかるけど、タッパーに入れて持って帰ればいいのに。ステーキに罪なし。
ラストの考察
ラストシーンは、表現と印象を重視して見ると、華やかな世界の光と影を観て、本当に大事なもの(彼氏、友達などの私生活、ジャーナリストとしての仕事)を思い出し(この思い出し方は冒頭に流れていた曲「Suddenly I see」を髣髴とさせる、まさに「開眼」するような感じで描かれている)彼氏とヨリを戻し、小さな出版社で一からスタートを切る・その際に思いがけずミランダの推薦状もあり、
☺️なんだかんだいい思い出だったし成長できたな
みたいな感じで終わる。
↓開眼ソング
しかしちゃんと落とし込むといくつか気になる部分が出てくるので整理して実際どういうラストだったのか考える。
まずなんで唐突に仕事をやめたくなったかだけど、ミランダの私生活が悲しく破綻しているところや、仕事上のぐちゃぐちゃした駆け引きを見つつ幻滅しているところで、自分がミランダ化していると指摘され、
😨それは避けたい
となったのかなと思う。その後笑顔で携帯を投げたのは、単純にハードな仕事から抜け出せ、開眼っぽい気持ち(私は私生活大事にするもん)になったからだと思う。
その後彼氏とよりを戻して
😢あなたの言うことは全部合ってるしごめんね
と言うけど
🫠こう言っておけば許されるやろ
みたいな感じではないので、開眼モードが続いてそう。
最後に主人公は小さい出版社に面接に行くけど、面接の時はミランダの仕事を1年未満でやめたことが汚点っぽくなっているので、ミランダとの仕事が職務経歴書上プラスになっているわけではなく、おそらく映画の冒頭・ミランダ「前」には目を向けていなかった小さい出版社での面接にこぎつけたのかと思う。
この流れは、開眼モード(私生活大事に、やりたいことやる)にいることを考えると合理的な判断に見えるけど、実際には小さい出版社ほど従業員数が少なく、一人当たりの業務負担が大きい為、入社しても私生活が充実するかは微妙だし、「本当にしたいこと=ジャーナリスト」としての仕事はできるかもしれないけど、雑務も多くなると思う。主人公もそれなりに就活している優秀な学生だったようなのでそのくらい分かってるはず。
ここは憶測だけど、小さな出版社に面接に行った時点では、開眼モードを無理矢理キープしているものの
😅やれることやるっきゃないね
と思いつつ微妙な敗北感を抱えていたのではないかと思う。あと数か月の我慢でジャーナリストへの道ががっつり開ける可能性がありそれを潰してしまったかもしれないということを考えると自然な感情ではある。(環境がハードなので仕方ないと思うけど)。
そんな中ミランダから素晴らしい推薦状が来ていることを知ったので
🥰仕事的にこんなに認められてるんなら、めちゃ自分に力ついてるんじゃ?
という感じで微妙な敗北感は消え、「ここから頑張ろ」モードにシフトされたのかなと思う。
なので、小さい出版社に入ることがワークライフバランスを重視し自分の心に誠実に向き合ってるハッピーラストになっているという感じではなく、嫌な仕事からの解放と保身を含む開眼、敗北感を乗り越え新しいスタートを切るというリアルなハッピーラストなのではないかと思った。
(いずれにしても彼氏とはそんなにうまく行かない気はする)。
INFORMATION
「プラダを着た悪魔」を観る方法
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