聞き間違い
aikoの『えりあし』という曲は、
ぶったりしてごめんね いとしくて仕方なかった
で始まる。
自分はずっと
「べったりしてごめんね いとしくて仕方なかった」
と聞き間違えていて、
☺️aiko、甘えん坊なんだなぁ
と思っていたけど、最近なんかの拍子に正しい歌詞を知って、少しびっくりした。
「ぶつ」と言ってもそんなに深刻なぶち方ではなく、ペチン、くらいかと思うけど、
🤔いとしくてぶつって何事
と思い、歌詞をちゃんと検証してみた。
登場人物と事象を整理
登場人物は2人。仮にA子さんと B助くんとしよう。
歌詞の内容より両者の特性を整理するとこんな感じ。
A子さん
・いとしくて B助をぶつ
・ B助の困った顔が見たくて泣き真似をする
・今もB助が好き
B助くん
・まっすぐな優しさと希望を持つ
・襟足が少し伸びていて、笑顔が下手
・別れはB助から(あなたの背中が遠ざかり、という歌詞より推測)
ストーリー(予測含む)
B助は抜けたところはあるけど、とても優しくてまっすぐな性格。A子はそんなB助と恋愛感情のゆらぎの度合いが合わず、時にイライラしてぶったり、思いやりを引き出したくて泣いたふりをしてしまう。
A子はB助のまっとうさが大好きだけど、ベースで何かに立ち直ってない(もしくは克服できてない)ゆえに、うまく受け入れられなくて、とうとう別れが来てしまう。
ラスト(考察)
5年後あなたを見つけたら背筋を伸ばして声をかけるね
の歌詞と
季節に逆らい想い続けて今もあなたを好きなままよ
があることから、
👩🦰 今も好きだけど、付き合ってもだめになるだろうな、でも5年後には私はもっと変わってるはず。そしたらもっとちゃんとB助に向き合いたいな
って思ってるのかなと予測する。
ちょっと似ている曲
この
課題を残しつつ別れる(後味のある恋愛を終える)
→
X年後に再会もしくは再会を予測する
という構図はそこそこ普遍的なのか、さまざまなバリエーションが存在する。
aikoが好きな松任谷由実はテイスト違いでいくつか書いている。
例えば「DESTINY」。簡単に言えばすごい好きだった恋人と別れ、再会を生きがいにいつも着飾っていたのに、再会した時に限って安いサンダルを履いていたというオチ(と言っていいのかわからないけど)の曲。この「安いサンダル」の歌詞の違和感が天才的。
aikoの曲では、
👩🦰背筋を伸ばして声をかけるね
と言ってるので、「再会時にはしゃんとしてよ」(歌詞の表現的には「着飾って」いよ)という意思表明がある部分で共通している。
「卒業写真」に出てくる「あの人」(好きだった人か付き合ってた人かは不明)は優しくてブレない感じが、aikoの「えりあし」に出てくるB助に印象が似ている。
「卒業写真」でも時を経ての再会はあるけど
町で見かけた時 何も言えなかった
卒業写真の面影がそのままだったから
という結果になっている。
「えりあし」のA子にとっても「卒業写真」のA子にとっても、「あの人」にあたる人は現在進行形でまぶしくて、近づけず、「えりあし」は5年後の成長した自分に目を向ける一方で「卒業写真」では
人ごみに流されて変わってゆく私を
あなたはときどき遠くで叱って
あなたは私の青春そのもの
と結んでいる。
まとめ
付き合って、自分の奥底までちゃんと震撼して影響を受ける、すごい人に出会うってラッキーなんだなと思う。
aikoも松任谷由実もその苦しさや感謝してる感じが出せててすごい。すとんと消化されてそのまま忘れちゃう歌詞ではなく、心に残る感じがある。
INFORMATION
aikoの曲を聴く方法
- Spotifyなどサブスクリプションサービスで曲を検索
- YouTubeで公式MVやライブ映像を視聴
- CDをレンタル店(TSUTAYAなど)で借りる
- ラジオで放送を待つ