『ジョーズ』が予想以上に怖くてびっくりした。
あらすじ
アメリカ東海岸のアミティ島で女性がサメに襲われる事件が発生。警察署長ブロディは海水浴場を閉鎖したいが市長は観光収入を優先し反対。被害が拡大し、海洋学者フーパーとサメハンターのクイントと共にサメ退治に挑む。命懸けの戦いの末、ブロディが機転を利かせてサメを倒す。

スピルバーグ天才エピソードまとめ
スピルバーグはこの作品の時まだ20代で、ちょっと天才すぎる。
1. 機械サメ「ブルース」の故障を「見せない恐怖」に転換
撮影用の機械サメ(スタッフから「ブルース」と呼ばれた)は、海水で頻繁に故障。予定通り動かせず、スピルバーグはサメの全貌をほとんど出さず、背びれだけや水中視点(POVショット)で存在をほのめかす手法に切り替えた。
これが大成功で、観客の想像力を刺激し、「見えない脅威」がヒッチコック風の緊張感を生んだ。
2. ドリー・ズームでパニックを視覚化
ブロディ署長(ロイ・シャイダー)がビーチでサメの襲撃を目撃するシーンで、背景が迫ってくるような錯覚を生む「ドリー・ズーム」(カメラを後退させつつズームイン)を使用。
この技法はスピルバーグがヒッチコックから着想を得たもので、被害者の絶望感を視覚的に表現。2025年の50周年展でも再現装置が展示され、スピルバーグの革新的なカメラワークとして称賛されている。
3. ジョン・ウィリアムズの音楽と「暗示」の融合
サメの接近を表す有名な2音モチーフ(「ダン…ダン…」)は、スピルバーグが最初「冗談か?」と思ったほどシンプルだが、サメが見えないシーンで完璧に機能。
故障多発でサメを隠す必要があったため、音楽と水中ショット、浮標の揺れなどで恐怖を積み重ね。結果、視覚を超えた「音の恐怖」が生まれ、映画史に残るスコアとなった。
4. 陸地をフレームから排除して孤立感を演出
海上シーンでは意図的に陸地を映さず、観客に「逃げ場なし」の絶望を感じさせる。
オープニングの夜間襲撃シーンや後半の船上対決で効果的。スピルバーグの「中学生男子のような割り切り」が、ホラーとしての没入感を高めた。
なんでわざわざこんな怖い映画を観るのか
個人的に今まで嫌なことがたくさんあったから、基本的においしいものを食べて好きな人と遊んで、あたたかい太陽を浴びてやわらかい布団にくるまって寝たい。
なのになんで、わざわざ『ジョーズ』でホオジロザメに怯えないといけないんだよぉ。
と思う。
🙃私は海になんて行かないからね
と余裕な気持ちで見てるわけではない。ジョーズの怖さって、
🙂まじめに生きてればいいことあるよ
みたいな盲目的アルゴリズムをぐちゃぐちゃにする感じの、普遍的な恐怖感がある。
🥲サメが本気出せばやられちゃうし、その時は立ち向かうしかないけど、めっちゃ嫌だなぁ。いろいろコントロールしようとするのって間違ってるよな。何も考えないでおこ
みたいにじんわり諦念を感じるのが収穫かも。諦めって子供時代に許可されなかった合理的ルートだから。
INFORMATION
『ジョーズ』を観る方法
- 映画をTSUTAYAなどでレンタルする
- Amazonなどストリーミングサービスで視聴する
- DVDやブルーレイを買う

